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ペロブスカイト太陽電池について!!

8月23日の日経新聞の記事に、神奈川県の江ノ島の植物園「サムエル・コッキング苑」にあるガラス張りの温室遺構展示棟で先月の7月末から、屋根の内側に6枚のペロブスカイト太陽電池を設置したという記事が記載されてました。実証実験で、神奈川県、日揮、エネコートテクノロジーズ(京都府久御山町)の3社の共同プロジェクトです。
京都大学発スタートアップ企業のエネコートテクノロジーズが開発したペロブスカイト太陽電池は、曇り空や室内LEDライトの様な暗い光でも高い発電能力を発揮するといわれています。大きさは、縦360ミリメートル、横465ミリメートル、厚さ1ミリメートルでシートの重さは、200グラム未満です。さらに日揮が、このペロブスカイト太陽電池のシートと遮断シートを一体化したシートを作成しました。重さは、1枚あたり、250グラムで1平方メートルあたりの従来の太陽電池パネルの10分の1程度の重さになります。江ノ島には、この日揮が加工したシートをガラス屋根の裏側に付けて、実験します。
江ノ島を選んだのは、日本の皆さんに周知するためです。発電効率は、まだ15%程度なので、まだまだですが、日本の進むべき方向は、ペロブスカイト太陽電池を継続的に改良を加えて、日本全国、全世界に普及させることです。
現在の太陽光発電の主流は、シリコン型太陽電池です。シリコン型太陽電池は、変換効率が高いという利点がありますが、屋根等に設置するには、耐久性を持たせるため、ガラス等で覆う必要があり、全体的に太陽電池が重くなり、重量に耐えられる設置場所を選ばないといけません。また、シリコンの原料は、天然由来のケイ石と水、天然ガス由来のメタノールであり、複雑な化学反応を加えて合成されます。日本では作られていないのが現状です。
シリコンを使った従来型太陽光発電に比べ、ペロブスカイト太陽電池は、原料がヨウ素です。資源小国である日本ですが、ヨウ素だけはたくさんあります。しかも、シート型の電池が作れ、耐久性を施した遮熱シートと一体化しても軽いという特徴があります。早く市場に出して、価格と性能を追求していくことがだと思います。
ペロブスカイト太陽電池は、シート型なので、ビルやマンションの窓、壁に貼り付けるだけで、かなりの電気がまかなえると思います。世界の動きは、大量の電気を使って、データセンターで生成AIを動かし、大量の電気を使って、最先端の半導体を作ることです。主力産業に電気を取られる時代がすぐそこまで来てます。そのため、我々が使う電気は、自らが作りだす仕組みに変えていく必要があります。晴れまたは曇りなら、設置しているペロブスカイト太陽電池が電気を供給してくれます。ペロブスカイト太陽電池を日本で普及させ、電力が不足しているウクライナにも、持っていけたら面白いと思ってます。なんか、明るい話題です。明るい未来に向けて、皆さん頑張りましょう。