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コラム

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「2040年度の電源構成について」

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 2024年12月18日の日経新聞に「原発・再エネ(最大限活用)」 電力増・脱炭素で転換、次期エネ計画案という記事が掲載されてました。日本は、世界に約束をしている「2050年に温暖化がガス排出を実質ゼロ」にする目標達成のため、火力発電以外の二酸化炭素を排出しない発電を模索してます。
現時点の計画では、再生可能エネルギー4割~5割、原子力2割、火力発電3割~4割が内訳です。原子力発電については、一時期、ドイツと同様に廃止にする話がありましたが、経済界から原子力発電を続けてほしい旨の依頼があります。原子力発電が何故注目されるのか、それはエネルギーの大きさにあります。
 北海道で次世代半導体を開発しているラピダスは、本格的に稼働すると北海道の電気の総量の3分の1を使うと言われてます。そのため、北海道の経済界は、現在、停止している泊原子力発電所の再稼働を求めているとのことです。北海道だけでなく、九州も半導体工場で電気を多量に使ってます。また、海外と競争をするため、安い電気を使わないと価格競争に負けてしまいます。ラピダス関連の会社は、既存の原子力発電所を活用して安い電気料金で製品を製造して、価格競争力のある製品をつくることを考えてます。
 最近、東北電力の女川原子力発電所が再稼働しました。東北は電気料金が高く、東北地域で活動している会社は、厳しい状況にあります。女川原発の再稼働は、そんな企業に希望を持たせるニュースになりました。東北は、天候に恵まれない日が多く、電力の安定供給は、料金が高騰しない大事な要因になります。
 アメリカでは、ペンシルバニア州にあるスリーマイル島の原子力発電所を再稼働し、マイクロソフトに供給する計画があります。スリーマイル島の原子力発電所は、1979年に2号機の核燃料がメルトダウンする事故が発生し、1号機も止めてました。計画では、設備を更新し、1号機を再稼働させる方針です。マイクロソフトは、AI向けのデータセンターで大量の電気を使うことから、莫大なエネルギーを発する原子力発電所に目を付けました。
 上記の様に電力の確保は、国家レベルの競争力を左右させる大事な要素になります。しかも、安い電力が必要です。火力発電、原子力発電は、急場のしのぎとして使えますが、軸としては、日本版の再生可能エネルギーです。山を切り開いて、太陽光発電のパネルを設置するのは、木を切るので問題です。木を切ると自然災害の耐久力を弱めることになり、地域のためによくありません。山は、土地は安いかもしれませんが、斜面に太陽光パネルの設置する方式は、日本に向いてません。アメリカや中国は平らな広大な土地があるので、太陽光パネルを大量に設置できますが、土地が狭い日本では、山や田畑に設置するのではなく、家屋やビルの屋根、壁、窓を最大限に活用するのが良いと思います。
 既に地球温暖化の影響が私たちの生活にも影響を与えてます。酷暑が続いたり、雪が従来に比べて、大量に降ったり、従来は南で取れていた魚が北で取れる様になったり、日本近海が暖かい為、台風が減速せず、勢いを保ったまま、日本列島に上陸したりと、多くの事象が発生してます。カーボンゼロを実現は、待ったなしです。皆さん、地球温暖化対策については、自分でできることから始めましょう。一人一人の日々の積み重ねが、大きなうねりになると思います。明るい未来に向かって頑張りましょう。

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