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コラム

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永久機関!!

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 2024年5月11日の日本経済新聞のコラムに永久機関の話が記載されてました。調べてみたら、広島の業務用洗濯機メーカーでY製作所のことでした。機械が故障しないで永久に動くのではなく、いつ故障しても部品を準備しているので、いつでも修理できますと宣言してます。つまり、永久保証です。私はメーカーに勤めていたので、修理部品を永久に用意するという宣言がどれだけ大変かを理解できます。想像ですが、たぶん、新製品を市場に投入しても、新製品と以前の製品の部品の互換性を保つという思想を守っているのでは??と思います。これは、ユーザにとってはありがたい話です。そして、このサービスは、日本だけでなく、世界の国々で評価されているとのことです。
 一般的に会社としては売り上げを伸ばさないといけないので、新製品を出したら、新製品を買ってほしいがために、前の製品との部品の互換性は敢えて追及しません。前の製品の部品をある程度多めに作って、保守期限を5年または10年と区切って、それまでに買い換えてくださいというやり方です。つまり、Y製作所の考え方は、世の中の常識から逆行するビジネスのやり方です。ただ、上記の考え方は、地球環境を守るSDGSの流れに従ってます。世界のユーザがY製作所の業務用洗濯機を買いたいという気持ちがよくわかります。今後は、このY製作所の様な考え方が増えてくるのではと思ってます。例えば、電気自動車です。中国で電気自動車の墓場ができていると言われますが、電池交換や関連部品、ソフトのバージョンアップを永久に保証すれば、初期投資が価格が多少高くても、買って頂けるのではないでしょうか。
 昔、日立の家電は壊れない。無意味な工数をかけて製品価格を高くしていると批判されました。他の安く市場に出すメーカーと違い、壊れない製品にするため品質保証にかける工数がかかり、価格が高くなってました。上記の内容を考えると、工程を見直して安くする手立ては必要だと思いますが、5年や10年経っても壊れない製品を作る発想は間違っていなかったと思います。ただ、永久保証という発想がなかったので、他の安く市場に出すメーカーとの差別化がうまくいかずに価格競争で負けてしまったのではないかと思います。
 パソコンやスマートフォンなども使い捨ての時代ですが、永く使える手立てがあれば、市場はそちらに傾くのでは??と思います。パナソニックが売り出しているパソコンのレッツノートは、壊れにくいパソコンを売りにしてますね。中古のレッツノートを永久保証をつけると言って、売り出している会社があります。やはり、人気が高い様子です。
 上記の通り、SDGSに沿った製品コンセプトは、強力なビジネスツールになります。皆さん、お客さんとの関係は、売りっぱなしではなく、買って頂いたあとのフォローが大事だということですね。これに地球環境を守る要素が加わり、ますます、楽しい社会ができつつあります。
 皆さん、サステナブルな未来のために、お客様とのコミュニケーションを大切にし、楽しく、明るく、笑顔で頑張りましょう。

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